【IRIS】2025.2もPythonとAI推しだなぁ

IRIS 2025.2(Communityエディション)をインストールする機会があったので、その時に感じた点を記載したいと思います。

※この記事は下記の方向けになります。
  • IRIS 2025.2を初めてインストールする方
  • IRIS 2023以前を触っていた方

はじめに

業務外ではあるものの「IRIS 2025.2」を利用して作業を色々と行っていた際に、気が付いた点・苦労した点等を備忘的に記載致します。

リリースノートに記載している項目に関しては、除外したいと思います。

【お断り】
私は、普段IRIS 2023.1を使用しており、IRIS 2024系は完全にスルーしてしまいました。
そのため、IRIS 2023 > 2024間の変化は、あまり捉えられておりません。

往年のパスワード「SYS」が使えるようになった!

いつぞやの記事「2024.2もなかなかの変更っぷりだな」では、往年のパスワード「SYS」が設定不可能になったと記載しましたが、IRIS 2025.2では設定可能に戻っています。

パスワード「SYS」復活です!

やはり古参のユーザからブーイングがあったんでしょうか・・・

何にせよ、「SYS」が復活した事は喜ばしいですね~

%GSIZEに選択肢が増えた!

グローバルのサイズを計測するため、%GSIZEを実行したら選択肢が増えていました。

^%GSIZEの選択肢3つ

今までは、「Show details?? No =>」の2択でしたよね。

一先ず、それぞれの選択肢を試してみたいと思います。

1) Get exact packing details

項目の名称から色々察する事ができますが、今までの「Show details?? 」で「yes」を選択した結果と同じ使用感ですね。

実行結果は、下記になります。

うん。
やっぱり変わっていないですね。

安心しました。

2) Get block counts only

これも名称から察する事ができますが、各グローバルのブロック数のみを出力します。
今までの「Show details??」で「no」を選択した結果と同じです。

実行結果は、下記になります。

3) Use fast stochastic estimate

と言うことで、新しい選択肢として追加された項目は、この3番目でした。

機械翻訳すると「高速確率推定を使用する」です。

これ初期値なんですよね。
「今後、これをメインに使っていけ」という意思表示なのでしょうか。

さっそく使用してみましょう!
実行結果は、下記になります。

出力結果を見てみると、「1) Get exact packing details」の結果から「Contig.(ブロックの連続性)」が無くなっただけのようです。
他は同じっぽいですね。

確かに「1) Get exact packing details」より、早く出力されているような気がする...

割と使える項目だと思います。

Python

今までのIRISインストール時に自動でインストールされるPythonではなく、ユーザがバージョンを選択して使用する事が可能になりました。

 ※ Python 3.14はまだ未対応(2025/11/04 現在)

いよいよ待ち望んでいた機能の到来って感じですよね。

詳しい設定方法は、下記記事を参照してください。

また、Pythonのライブラリは「IRIS側にインストールする必要がない」です。

こちらも、かなり大きい変更ですね。

ウェブ・アプリケーションの新顔

IRIS 2024系から変更になっていたと記憶していますが、IRIS 2023.1から見ると3点項目が追加されているようです。

【追加された項目】

  • WSGI
  • Cross-Origin Settings
  • Percent Class Access

WSGI

IRIS 2024.1のリリースノートに記載があるので、簡単に紹介します。

項目名に「Experimental(実験的)」とあるので、2024からまだ正式リリースされている訳ではなさそうです。

Python WSGIの機能に関しては、別の記事で解説したいと思います。

Cross-Origin Settings

CORSの設定を行うタブのようです。

Percent Class Access

システム用のクラスを使用できるようにする設定?

この2つの追加タブの使用方法も、いずれ記事にしてみたいと思います。

おわりに

今回、新バージョンである「IRIS 2025.2 Community」をインストールしてみましたが、細かい改善や選択肢の拡充が見られ、非常に満足度の高いリリースだと感じます。

 → IRIS 2024系をすっ飛ばしたのも原因ですが

大きな変化と言えば「Python環境の柔軟化」は、IRISユーザにとって待ちに待った進化だと思います。
 ※ Linuxでは2024.1からですが

RDBユーザを取り込むためにSQLの実装に注力したように、AI関連に力を入れるためPythonとの連携強化は、今後の方針となるようですね。

リリースノートでは読み取れない、触ってみて気づく「変化」があるので、今後も引き続き検証を続け、気づいた点を記事としてまとめていく予定です。

もしこの記事が、これからIRIS 2025.2を触ってみようという方や、過去バージョンから移行を検討している方の一助となれば幸いです。